こんにちは!東京・都心ならではの狭小地にローコストでデザイン注文住宅を設計・施工する建築設計事務所ARCHIBLAST(アーキブラスト)設計担当の佐々木です!
本日も、前回の続きでプランニングのお話をさせて頂きます。
~前回までの内容~
敷地に対する建物の配置と建築面積を割り出し、道路斜線のかかり具合を見たことで
3階部分の部屋をどの辺りに設けるべきかを確認しました。
↓画像①:西側の道路斜線検討図
↓画像②:北側の道路斜線検討図
【3階部分に関して】
画像②より、北側の3階部分は建物に対する斜線の当たり具合が大きい為、
北側から避けた位置で3階部分に部屋を設けることを考えます。
【各空間の大きさについて】
以下、あくまで目安としての、おおよその大きさで記載を行なわせて頂きます。
・車庫:8帖
・玄関:1.5帖
・1階廊下:1~2帖
・2・3階廊下:0~1帖
・洗面:2帖
・UB:2帖
・トイレ:0.75~1帖
・部屋の収納:1帖
・部屋・LDK:適宜
※ここで帖数の計算方法を記載します。
基本的なグリッド寸法を910mm(=0.91m)とした場合、
1帖は0.91m×1.82mです。
0.91×1.82=1.6562㎡となる為、
逆を言うと、作られた部屋の床面積を1.6562㎡で割ると
その部屋の帖数を計算することが出来ます。
(仮に、3.185m×2.73mの大きさの部屋があった場合、
3.185×2.73÷1.6562=5.25帖 となります。)
【プランニングのポイント】
都内の狭小住宅では、いかに部屋を広く取るか?という点が重要視されることが多いです。
その為、上記の各空間の大きさの設定の中で「部屋を大きく取る為に、共用部を最低限の大きさにする」
ことも大切です。
① 水周りの設置階
洗面所(≒洗面脱衣室)とUBは、1つの繋がりのある空間として配置を行ないます。
トイレについては、1階と3階の2ヵ所に設けるか、2階に1ヵ所のみ設置
というどちらかのパターンで進めることが多いです。
→特段お客様の強いご要望が無い限りは、実際にプランニングを行なった上で、
適切な配置をご提案させて頂いております。
② 階段の設置位置
狭小地(土地が小さい)ほど、建物を上に伸ばして空間を確保することが重要になってきます。
3階に部屋を2つ設けることも少なくありません。
→3階の部屋を同じくらいの大きさで2つ作りたいと考えた場合、
階段の位置はそれらの真ん中付近に持ってきた方が作りやすいです。
また、各階の階段を同じ位置に揃えた方が、部屋の空間を無駄なく確保することが出来ます。
(1~2階の階段下も、トイレや収納として使うことができる他、
最上階に向かう階段の上を一部収納等にして使用することも、プランによっては可能です。)
【車庫の位置】
先ず、前面道路幅に注意をします。
現況の前面道路幅が4m以下で、且つ周辺の道路がセットバック前の時は、
車庫を設けても物理的に駐車が出来ないケースがあります。
→予め現地を確認することで、プランニングに活きてくる情報もたくさんあります。
【これらを踏まえて】
ここまでの内容はいかがでしょうか。
空間に余裕があれば自由度も高く、それほど詰めて考えなくともご要望に沿えるプランは作りやすいですが、
狭小住宅ではなかなかそうはいかないケースが多いです。
ここまでのコラムを振り返ると、下準備の内容が多いように感じられたかもしれませんが、
慣れればすぐにプランを書き出すことができるようになります。
次回のコラムでは、今までの内容を踏まえて、実際に部屋を計画していこうと思います!
ARCHIBLAST(アーキブラスト)は、東京・都心ならではの狭小地にローコストでデザイン注文住宅を設計・施工する建築設計事務所です。
狭小地でも広く感じられる住まいを建てたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。