こんにちは!東京・都心ならではの狭小地にローコストでデザイン注文住宅を設計・施工する建築設計事務所ARCHIBLAST(アーキブラスト)設計担当の佐々木です!
本日は、前回までお話をさせて頂いてきたプランニングの仕上げを行ないます。
プランは前回ようやく出来上がりました。
最終確認の作業も含めて、プランを仕上げていきたいと思います!
以下、前回までに作成したプランです。
【道路斜線の確認】
プランニング(その4)の回でお話をさせて頂いた内容に関して、
3階部分の高さの確認を行ないます。
ここでは、作成したプランをもとに、3階の高さを決めて斜線の確認を行ないます。
(3階の天井高さは2300mmとしました。)
先ずは、北側からの道路斜線を確認します。
ギリギリですが、斜線に干渉することなく建物が成り立っていることが分かります。
続いて、西側からの道路斜線を確認します。
建物が道路斜線に当たってしまっていますね…。
このような場合、
実際は建物の後退緩和や天空率計算などを行なって検討を進めますが、
今回は緩和を使わない前提でお話を進めておりますので、
建物が斜線に当たらないように調整をかけます。
西側の屋根を少し下げてみましょう。
斜線に当たらないように調整を行ないました。
3階の天井部分が、少し斜めに下がる可能性があるかもしれません。
いずれにしても、道路斜線を加味した上でも
プラン自体は問題無く成り立ちそうであることの確認が取れました。
【プランの仕上げ】
それでは、プランを仕上げていきます。
作成をしたプランに、ドアや窓・設備機器・家具などを配置していきます。
◎1階
◎2階
◎3階
【階段に関して】
今回のプランでは、階段を4段周りにしています。
4段周りにすることで階段スペースを小さくする(=他の空間を大きく確保する)ことができますが、
1段当たりの踏面寸法が小さくなるというデメリットもあります。
また、階段の1段当たりの高さ(=蹴上寸法)は230mm以下という決まりもあります。
今回のプランにおいては、階段は全て12段で作っていますが、
仮に「2階のLDKの天井を2.5m取りたい」などという場合には、
2階の床から3階の床までの距離(=階高)が12段では足りなくなる
(=12段×230mm=2760mmを超える)ことも考えらます。
狭小住宅においては特に、ギリギリのところで検討を行なうことが多い為、
階段が1段増えるとなると、全体の計画を見直さなければならないケースも多々あります。
【窓に関して】
法規的な面では、主に
① 各部屋のLVS(採光・換気・排煙)計算
② 3階部分の非常用進入口
の2つに気を付けて配置を行ないます。
構造的な観点から見ると、建物の四隅はなるべく耐力壁としたい為、
ここにはあまり窓を設置したくない、という考え方もあります。
外観としては、上下階の窓が縦ラインで揃っている
などの方がすっきり綺麗に見えるかもしれませんね。
【最後に】
6回に渡ってプランニングのお話をさせて頂きましたが、
皆さま少しはご理解頂けましたでしょうか。
何事もそうですが、実践を積み重ねていくことで、作業のスピードもどんどん上がっていきます。
プランニングを初めて行なったとき、数時間かけてようやく作成出来ていたものが、
数をこなし慣れることで、数十分でプランを作ることが出来るようになってきます。
ご興味のある方は是非、ご自身でも行なってみてください。
プランニングは楽しいですよ(^-^)
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狭小地でも広く感じられる住まいを建てたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。