建物計画の変更について

建物計画の変更について

一級建築士事務所ARCHIBLAST(アーキブラスト)の佐々木です。

今回は、建築確認(確認済証)取得後の
建物の変更に対する手続きに関してお話をさせて頂きます。

お客様のご要望などにより、
建築確認を取得した後で建築の計画に変更をかけることがあります。

細かなものも含めると、ほぼ全ての現場において
「建築確認取得時の図面通りに建物が出来上がる」ということは
ほとんどないと感じています。

それでは、変更が生じた際にどのような手続きを行なわなければならないか。
本日はそのあたりのお話をさせて頂こうと思います。

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【変更手続きの種類】

建物計画の変更について

大きく「軽微変更」「計画変更」の2つに分けられています。
これらは、変更の内容によりどちらに分類されるかが決まります。

① 軽微変更

文字通り、軽微な(=少し・わずかな)変更を示します。
これは「建築基準法に適合することが明らかな内容の変更」とも言い換えられます。

② 計画変更

これは、上記の軽微変更に該当しない変更内容を示します。
内容的には大きなもので、確認審査機関の確認検討が必要となるもの
と言い換えても良いかもしれません。

【どちらの変更にあたるかの判断】

これは、先ず設計士に確認を行ないましょう。
過去の経験を踏まえてアドバイスを行なってくれると思います。

※同じ変更内容でも、法規的に有利側になるか不利側になるかの関係で
上記のどちらに該当するかが変わってくるものもあります。
また、確認審査機関毎に基準を決めている部分がある為、変更手続きの際は注意が必要です。

以下、参考までに、比較的多い変更の例です。

① 開口部(窓)の形状やサイズの変更

・LVS計算に使っている窓を変更する場合→計画変更に該当
・LVS計算に使っていない窓を変更する場合→軽微変更に該当

LVS(採光・換気・排煙)計算に関しては、こちらの記事へ

② 間取り変更

・構造計算に絡む(柱や耐力壁の位置に変更が出る)もの→計画変更に該当

※計画変更は内容的に大きく、検討には手間もかかる為、手続きの費用も比較的多く発生します。
※軽微変更・計画変更の手続きのタイミングによっては、
進捗に応じて工事自体のやり直し(又は材料の発注し直しなど)の費用も別でかかって参ります。

【変更に対する手続き】

変更を行なう際は、以下の手続きを踏みます。

① 変更届の書類に、変更内容と変更図面の種類(1階平面詳細図、立面図など)を記載する
② 変更前と変更後の図面を準備する(変更の箇所が分かり易いようにマーキングなども行なう)
③ 変更内容に伴う検討が改めて必要な場合は、その内容が書かれている図書も差替えを行なう
④ 施主の委任状が必要な場合(建築確認取得時に委任していない場合など)は、別途添付

↑これらの書類を全て2部用意し(正本用・副本用)、確認審査機関に提出を行ないます。

建物計画の変更について

【計画変更における注意点】

前述の通り、計画変更は「確認審査機関の確認検討が必要となるもの」の為、
原則は「計画変更の手続きが完了するまでは工事を止めなければならない」と言われています。
※これを無視して進めた場合、想定していた変更後の内容が審査の結果NGとなり、
該当する部分の工事をやり直さなければならない ということもあり得ます。

【変更にかかる日数】

これは確認審査機関によるところもあると思います。
参考までに、弊社で普段やりとりしている審査機関の目安の日数を記載させて頂きます。

① 軽微変更手続き:提出日から起算して、即日~3日間程度
② 計画変更手続き:提出日から起算して、2週間程度

※計画変更は、検討を行なう日数も含めて時間がかかる手続きの為、
建物の引渡し時期に影響が出ることも見越した上で判断を行ないましょう。

【変更手続きの落とし穴】

一概には言えませんが、
本当に細かな変更内容であれば審査の上でも検査においても問題無いと判断され、
変更手続きを行なわなくても問題無く検査に合格するケースがあります。

逆に言うと、変更手続きを行なわなかった場合は、
・建物完成時の完了検査のタイミングで指摘を受ける
・変更にかかる検討や手続きと、是正工事が終わるまでは検査済証が発行されないという事態に陥る
・引渡し間近で工事をやり直す
・決済の時期を延ばさなければならない
ということにもなりかねません。

建物計画の変更について

【最後に】

一度は決めたつもりでいても、現場を見ながらあれこれと考えているうちに
変更の希望が出てくることは致し方ないと思っています。

ただし、上記に記載の通り、変更の手続きには費用や日数が余分に発生する為、
変更は極力無くしたいと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、
ARCHIBLASTではこの辺りのご対応も柔軟に行なわせて頂いております。

いずれにしても、お打合せの際には営業担当や設計士とよく話し合い、
お互いに納得をしながら進めていくことが大切だと考えています。

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