プランニング(その1)

プランニング(その1)

こんにちは。
ARCHIBLAST(アーキブラスト)一級建築士事務所:設計担当の佐々木です。

今回は、プランニングの流れを簡単にお話ししたいと思います。

土地の形状と面積は分かるけれど、どうやってプランニングを行なえば良いの?
希望はいろいろあるけれど、この土地に対して全ての要望は入れられるの??

プランニング(その1)

狭小住宅のプランニングでは、様々な制限があるなかでお客様の要望をどれだけ実現できるかが試されています。最終的なご要望は我々にお聞かせいただければと思いますが、事前にご自身で考えてみたいというお客様もいらっしゃいます。そんな方たちの為に、少しでも参考になればと思います。

【建物の大きさ(=建築面積)を決める】

プランニング(その1)
◎今回の敷地の条件は、以下の内容と致します。
 敷地面積 60㎡
 用途地域 第一種低層住居専用地域
 指定建蔽 60%
 指定容積 150%
 接道   西側4m
 防火指定 準防火地域
 高度地区 第1種高度地区
 その他  規制無し

以前のコラムでも少し触れましたが、地域により定められている建ぺい率に基づいて建物の大きさを割り出します。

■□■前回のコラムはこちら■□■

指定された建ぺい率は60%ですが、建物を準耐火建築物にすることで+10%の緩和が受けられます(=70%)。
∴敷地面積60㎡×建ぺい率70%=42㎡

まず、隣地境界線から60cm離れた線を書きます(=以下の画像の白いラインです)。これは、民法234条1項に定められている内容で、「境界線から50センチ以上の距離を保たなければならない」という決まりに基づいています。

プランニング(その1)

次に、道路から見て奥にあるラインの長さ(=A)を確認します。

Aの長さが確認出来たら、上記で計算を行なった建物面積42㎡を用いた逆算を行なってBの寸法を割り出します。

プランニング(その1)

A=4.8m
B=42㎡÷4.8m=8.75m
→この寸法が、この敷地に建てられる建物の最大のサイズとなります。

※念の為、建ぺい率がオーバーしていないかの確認を行ないます。

建ぺい率=建築面積÷敷地面積×100
   =4.8×8.75÷60×100
   =42÷60×100
   =70% ≦70%
→建ぺい率をいっぱいまで使った寸法を割り出すことが出来ています。

【プランを入れる】

ここからが悩みどころになるかもしれません。
お施主様によりプランのご要望は十人十色…。
その中で、まずは基本的なサイズ感をお伝えします。

※会社により、建物の基本となるグリッド寸法はまちまちです(900mm・909mm・910mm)。
 ここでは910mmとしてお話を進めさせて頂きます。

プランニング(その1)

浴室(UB):1820×1820mm(=1616サイズの1坪タイプです)
洗面脱衣室:1820mm×1820mm(UBと同じく1坪サイズです)
トイレ  :910×1820mm~1365mm
(奥行を1820mmで設定すると、開き扉はトイレ側に開くこともできます)
階段   :形状の自由度が大きい為、一概にサイズは言えませんが、
      段数で言うと12~13段あれば1層分を上り切れることが多いです。

※浴室や洗面脱衣室・階段は、他の部屋の大きさとの兼ね合いで更にサイズを小さく設定することもあります。

これらの他、玄関・車庫・LDK・部屋の大きさなどを設定し、全体の中でパズルのように組み合わせ、バランスを取っていきます。

【おまけ:狭小住宅プランニングのポイント】

最後に、床面積がそれほど大きく取ることができない狭小住宅におけるプランニングのポイントを簡単にお話しします。

① 3階に2部屋以上部屋を設ける場合、階段は建物の中央付近に持ってきた方がバランス良くプランニングできる。
プランニング(その1)

② 各階のホール(廊下)の面積を最小限にすることで、部屋を広く設けることが出来る。
プランニング(その1)

③ 1~2階の階段下の空間を活用
プランニング(その1)
※階段下にトイレを設ける場合、7段目から上の範囲で設置することをお勧めします。
階段下の収納であれば段数は特に問いませんが、4段目辺りの下に設ける場合は収納量はそれほど見込めません。

【いざ、実践。】

ここで述べた内容以外にも、プランニングのポイントはたくさんあります。
次回のコラムでは、実践編として実際にプランニングを進めてみようと思います。