我が家
商品街の賑わいから少し入った住宅地。入り組んだ道路が張り巡らされた第3種高度地区の中で、落ち着いた新居を計画する。
少し広めの道路と相まって、10m近くの建物に囲まれた住環境。
光を取り入れるための大きな窓を設けると同時に、プライバシーも十分に確保しながら開放していくことがハード面のベースとなった。
一方、暮らし方から考えるソフト面からもテーマを決めた。
お休みの日。家族みんなが、それぞれのお気に入りの場所で、気ままに、快適に過ごせる家。いろんなことに気を使わないで、おおらかに、時に大雑把で、ズボラでいても許容してくれる、そんな大きな包容力に満ちた、“落ち着ける我が家”を目指した。
リビングの窓は少し高めに。家族だけの空が見える。そのため、LDKの天井は思い切って高く設定し、だれがどこにいても少し特別な雰囲気を宿すように演出されている。
それは外観の非日常感にもつながり、周辺建物と差異化されて個性的な印象を醸し出している。
終の棲家として、永く暮らしていく工夫も散りばめられている。玄関脇から3階の階段上に至るまで、あらゆるところにちょっとした収納を設け、ストレスなく過ごせるように設計している。テレワークスペースやランドリールームなど、将来的な可変性を残した計画となっており、変化していくライフステージにも対応できるようになっている。
徹底的に使いやすさを考えた家でもある。ゴロンとできる小上がりには、下に引出し収納があり、機能的にも活躍している。
家族が一緒に気を使わないで過ごせること、そんな”我が家で最も必要なこと“が詰まった家。