こんにちは!東京・都心ならではの狭小地にローコストでデザイン注文住宅を設計・施工する建築設計事務所ARCHIBLAST(アーキブラスト)設計担当の原田です!
今回は、日当たりについて考えていきたいと思います!
みなさんはどんな家に住みたいですか?
この質問の答えの一つとして”日当たり”が浮かんだ人は少なくないと思います。
日の当たる気持ちのいい家に住みたいと多くの方は考えるのではないでしょうか?
今回は、日当たりのいい家ができるかどうかの見極めポイント、工夫などをご紹介します!
日当たりと言っても考えるべきことは沢山あります。
今回は3つの視点から日当たりについて考えていきます。
では順番に見ていきましょう!
1.ライフスタイルと日当たり
日当たりと言って思いつくのはどの方角を向いて家が建てられるのか?でしょう。
しかしその前に知っておくべきことがあります。
それは、ライフスタイルと日当たりの関係についてです。
どんなに日当たりが良くても、日の当たる時間帯に人がいなければ意味がありません。
ここではライフスタイルと日当たりについて考えてみましょう!
南向きの部屋
南向きの部屋は、他の方角と比べて日の光が入る時間が長いため、日中に明るい環境下で過ごすことができます。
ただし日の光の影響を受けやすいため、夏場は暑くなりやすいです。
■南向きの家が向いている人
・在宅ワーカーや主婦など、日中の在宅時間が長い人
・洗濯もの量や回数が多く、ベランダに干したい家庭
・暖かい部屋に住みたい人
東向きの部屋
東向きの部屋は、朝日がたっぷりと差し込むのが特徴です。
また夏は南向きの部屋よりも直射日光が入りにくいため、室内が暑くなりすぎず、比較的過ごしやすいと言えるでしょう。
■東向きの家が向いている人
・朝から活動したい人
・夏の暑さが苦手な人
・午後はあまり家にいない人
西向きの部屋
西向きの部屋は、東向きと反対で、午後~夕方にかけて日が差し込みます。
午後の時間を室内で多く過ごす方におすすめです。
ただし西日によって夏は部屋が暑くなる傾向があるので、エアコンによる温度調節が必要となる場合があります。
■西向きの家が向いている人
・仕事が夜勤で夜型の生活の人
・日中はあまり家にいない人
・寒がりで暖かい部屋がいい人
北向きの部屋
北向きの部屋は、直射日光が当たる時間帯がないため、日中でも室内の温度変化が少ないのが特徴です。
日差しが入らない分、室温が上がりにくく涼しく過ごせるケースも。
道路側ではなく裏側に庭をつくることができるので、周囲の視線を気にすることなくバーベキューなどが楽しめることもメリットです。
■北向きの家が向いている人
・家の裏に庭が欲しい人
・日中はあまり家にいない人
・バーベキュー好きな人
2.方角と日当たり
自分のライフスタイルにあった日の当たり方がわかったら今度こそ方角と日当たりについて考えていきましょう!
南向き
メリット
・洗濯物が乾きやすい
・長い時間日が差し込むため、部屋が明るい
・昼間に電気を点けなくていい
・部屋が暖かいので暖房代がかかりにくい
デメリット
・夏場は部屋が暑くなりやすく、冷房代がかかる
・クロスや床が焼けやすい
東向き
メリット
・朝日をたっぷり浴びることができる
・午前中は電気をつける必要がない
・南向きの部屋に比べてクロスや床が焼けにくい
・一日の初めに日が入るため、部屋が暖まりやすい
デメリット
・午後は日が入りにくい
・午後は部屋の気温が下がりやすい
・洗濯物を朝早くに干さなければならない
西向き
メリット
・午後~夕方は部屋が明るい
・夕方に部屋が暖まるため、夜の暖房費削減につながる
・洗濯物を昼過ぎに干しても乾きやすい
デメリット
・午前中は暗い
・夏場の西日は日差しが強い
・午後から冷房費がかかる
・西日がまぶしい
・壁や床が日焼けしやすい
北向き
メリット
・夏場でも1日中涼しい
・日差しが弱いので眩しくない
・冷房費がかかりにくい
・クロスや床が焼けにくい
デメリット
・冬場寒いため暖房費がかかる
・朝から電気をつける必要もある
・洗濯物が乾きにくい
・結露やカビが発生しやすい
・湿度の高い、じめじめとした部屋になりやすい
ご自身のライフスタイルと合わせて、方角によるメリット、デメリットを考えてみてください!
3.間取りと日当たり
残念ながら、土地や家の方角は変えられません。
しかし、間取りを工夫することで、明るく気持ちのいい家を作ることはできるのです!
日当たりのいい家にするためのポイントや工夫を5つご紹介します。
①建物を隣家と離すような平面プランにする
採光効率の良い窓を作るためには、隣家とできるだけ距離を離すことが有効です。
ですが、土地の大きさが決まっていますので、住宅の床面積を確保する必要もあるため、隣家と離すのも困難な場合が多くあります。
そのような場合は、明るさが取れそうな方向を隣家から離すという平面プランもあります。
②上の階を小さくする
上の階に行くほど小さくなるような階段状の構造にすることで、窓を多く作ったり、採光効率の良い窓が作れます。
下階の屋根部分に天窓を設けることで明るくしたり、上階も小さく作ることで隣家との距離を離して明るい窓を作れます。
③リビングを上層階に配置する
高い位置に明るくしたいお部屋を配置すると、その部屋の日当たりは良くなります。リビングや子供部屋がよく配置されています。
3階建て以上ですと玄関から遠くなってしまう、などのデメリットもありますが、日当たりだけでなく、眺望もよくなりますので、住宅密集地ではよく見られる間取りです。
④間仕切りを減らして大空間をつなげる
窓から距離が延びるにつれて、窓から入った光が届きにくくなります。床や壁、天井が光を吸収してしまうためです。
部屋に間仕切りや扉が増えるほど、窓の光が部屋奥まで届かなくなり暗くなります。
スキップフロアを利用した間取りが代表的ですが、一つの空間を間仕切らず、多くの面に窓を設けることで、部屋全体を均一に明るくできます。
⑤吹き抜けをつくる
吹き抜けを作ることで、お部屋に対して設置できる窓の面積を増やせます。
通常は、リビングなどの開放感を得るために利用されますが、高さ方向に大きな窓を設けると、明るさに対しても有効です。
まとめ
みなさんどうでしたか?
一般的に言われている“南向きの家が日当たりのいい家だ。”と言うのは間違いではありません。
しかし、家にいない時間に日が当たっていても日当たりがいいと実感できないですよね。
ぜひご自身やご家族のライフスタイルも考えながら自分にとっての日当たりのいい家とはどんな家で、どの方角が良いのかを検討してみてくださいね!
そして、方角に関係なく、間取りを工夫することで、気持ちの良いお家になることもお忘れなく!
ARCHIBLAST(アーキブラスト)は、東京・都心ならではの狭小地にローコストでデザイン注文住宅を設計・施工する建築設計事務所です。
狭小地でも広く感じられる住まいを建てたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。